日本版NSCの次は、日本版JICを

国家安全保障会議(NSC:National Security Consil)の設置法案の審議が25日から始まるそうだ。それ自体に特に異論もなにもないが、民主党の前原が以外にも1つだけこれに関連してとてもまっとうな意見を述べていたのでメモしておく。
―― ところで、先ほど2番目に挙げられた、将来的には日本版CIAや日本版MI6が必要になるということについてですが、内閣情報調査室をうまく使うなり、発展・強化してゆくゆくは情報機関とすることが出来るという論者もいますが、いかがでしょうか?

「それは無理だと思います。内調は基本的に警察が握っていますから。先ほど申し上げた危機管理監、内閣情報官は警察ポストということになっており、根本から変える必要がある。そこは思い切って突破しないと、日本版CIAのようにすることは出来ないと思いますね。CIAやMI6のようなものを作ろうと思っても、まずJICを作って、そこからだと思いますよ
(出典:maehara21.com
 JICとはJoint Intelligence Centerの事。つまり、平たく言えば中央諜報機関ということだ。国家安全保障会議を作っても、そこで議論すべき材料となる情報を提供するのは現行では以下の情報機関だ。
  1. 内閣情報調査室(内閣官房)
  2. 警視庁公安部(総務省)
  3. 情報本部(防衛省)
  4. 公安調査庁(法務省)
  5. 国際情報局(外務省)
前原氏の主張はこれらをまず統合しろということだ。
たしかにこれまでもずっと上記5つのそれぞれ個別には優秀な情報機関があるにも関わらず、これらの連携はほとんど行われていない。情報は単に集めればいいだけではないし、更に単品では無意味な情報も、他の情報と組み合せることで価値を保つ場合も多い。さらにTPOによって求められる情報の質は様々だ。
これらの情報機関が収集した情報を分析し、必要な時に必要なタイミングで必要な質の情報を、国家安全保障会議に提供できる組織を作ること、これは非常に重要な事である。ぜひともそういう素晴らしい考えをお持ちなら、法案を提出するなりして積極的に動いて頂きたいと思う。

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