福島原発の海洋汚染マップに関する疑問

福島原発の海洋汚染マップを(未だに)話題にしているネットニュースをいくつか見かけた。この海洋汚染マップを初めて見かけた時から、一つどうしても気になった点がある。それはいずれのネットニュースでも明確に触れられていなかったのだが、このマップが示す汚染とはズバリ何を指しているのかということだ。

なぜそれが気になるのかというと、そもそも原子力発電所で使われている燃料、すなわち放射性物質であるプルトニウムやウランは重たい物質であるからだ。つまり、素朴な疑問として流れだしたこれらの放射性物質海に沈んで海底に沈殿することはあれ、これほどまでに海流乗って拡散するものなのだろうか?なにはともあれ、一次資料に当たろうと発信元を一読してみた。そこには以下のように記載があった。(原文は英語。引用はGoogle日本語翻訳)

我々は、破損した福島第一原子力発電所のプラント近くで海水に存在する(魚の幼虫、藻類、植物プランクトン、動物プランクトン...)ここで、自由に浮遊物質を追跡するラグランジュ粒子の分散方法を使用して3月11日に地震以来行っている可能性があります。 これは、放射性プルームの濃度を表すものではありません。 我々は多くの水が汚染され、どのような濃度で、海洋に放出された方法を正確に知らないので、プルームの程度と希釈を推定することは不可能である。 しかし、別のフィールドの監視東京電力は、次の図で示すように、I-131のための100以上のBq/cm3早い2011年4月にピークを持つイベント(後に次の2ヶ月の間に放射性ヨウ素や法的制限よりもセシウムが高い濃度を示した)。

要するに、放射性物質の海洋への放出量はわからないので、これらの物質を取り込んだ海藻や植物プランクトンがどのように分散するのかを、シミュレーションしたものであるということのようだ。それって、放射性物質ではなく単なる海流のシミュレーションじゃないのか??

しかも、「これは濃度を表していない」と書いてある。ン?ではこのマップが表しているのは、なんだ???シミュレーションに使われた変数が明確に記載されていないが、とどのつまり放射性物質は重く海底に沈殿するという基本的な要素は考慮されていないのではないだろうか?

一次資料の信ぴょう性について取り扱っているサイトはついぞ見かけたことがない。にも関わらずこのマップは未だに一人歩きを続けているように思える。しかも、拡散する人は自己のイデオロギーを加えて記事を書くから、どんどんオリジナルの意味合いから変質していっているように思える。



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