「忖度」ができるだけの裁量は誰が与えたか

 明治大正頃に書かれた小説で見かけるような「忖度」という古い言葉を連日ニュースで見かけるようになるとは。。。
 この森友学園の報道を見ていると、一体これは何が論点なのか全然わからない。
  1. 国有地の格安払い下げ価格が適正ではないのではないか
  2. 森友学園『塚本幼稚園』の教育内容
  3. 安倍首相夫妻からの100万円寄付
  4. 安倍夫人への10万円の講演料支払い
  5. 政治家から役人への圧力
  6. 役人が政権の意向を忖度した問題
まず、1の払い下げ価格については、8億円の値引きが適正だったのか不当に高く見積もられているのかというお金の話なので、会計検査院が調査をすればはっきりする。あくまで値引き行為が問題なのではなくその金額の問題。
 2については、あくまでこの学園は私立であって、ちょっと変わった教育方針なのかもしれないが、そもそも明確な法律違反があるわけでもないので、それを問題視する方が問題。
 3についてはもらったと言っている方に立証責任があるが、仮に事実だとしても、選挙区外の支援者に対する寄付は問題にならない。これを問題だというなら、旧民主党系の連中が北朝鮮系政治団体へ多額の政治資金を寄付していた件を問題視すべき。
 4については3と同。
 5については、当の籠池理事長自身が無いと思うと明言しているとおり。
 と、ここまできて、最近のトレンドはどうやら6の「忖度問題」らしい。そもそも忖度があったのなら、それは「させた側」ではなく「した側」の問題だが、それは一重に「忖度度合い」が、法令上役人に許された裁量の範囲を超えているのかどうかという事が論点となってくる。その裁量の範囲を定めているのは法律である。この問題について議論するなら、その裁量の範囲を法律で限定すればよい。
 要は国会議員である自分たちマターな話なのだが、どうやら野党はこの論点が理解できていないようだ。

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